このファミリーは、アジアのマレーシア、フィリピンなどに1種、オーストラリアに1種、ニューギニアに1種生息している。そして、アマゾンには2種生息している。 その1種は、体色がシルバーで覆われ、光の角度の当たり様では、キラキラとグリーンがかったダイヤのように輝くシルバータイプ、もう1種は、幼魚時は黒の基色に黄色のラインが入る大変美しいい種類である。この種は、成長するに従い黄色いラインが消え単一のメタリックがかった黒に染まるゆえ、ブラックタイプと呼び習わされている。 両者とも、刀を思わせるようなスレンダーな体系であり、現地ではテルサード(山刀)と呼んでいる地域もある。一般的には現地でアロワンナと呼ばれている。シルバータイプは1メートル4kgをゆうに越す大物に成長する。 この魚、典型的なインセットイーターつまり虫食いであり、常に水面あたりをうろうろしながら、木の上の虫などを目ざとく見つけてはジャンプ1番、虫を捕食する。 その口は大きく、下唇にちょこんと生えている一対のひげも手伝い、まさに龍をほうふつさせる顔つきをしている。 顔に似合わず子育てに熱心であり、その大きな口に稚魚を含んで子育てをするマウスブリーダーでもある。 アロワナは虫食いでもあるが、フィシュイーターでもある為、ルアーでも十分狙える魚である。フライでもいい。ブラジルでは、そのジャンプの素晴らしさに魅せられた多くのアングラーが、各々の秘伝を持って毎年ジャングルをさまよい歩いている。 場所 シルバータイプは、アマゾン河流域全土に生息している。ブラックタイプはネグロ河とその一部の支流のみに生息している。 ブラジルでの有名産地は、アラグアイ河であるが、そこでしか釣れないと言う訳ではない。 アロワナは一種特異な環境に生息しており、一般の人が容易に発見出来るような場所にはいない。つまり場所さえ見つければアマゾン中どこでも釣れるという事である。 アマゾン河には何億という水路があり、減水期には取り残された残留湖が無数にあることは既に述べたが、そういったジャングル内の残留湖や、水路の水が止まり気味の所にアロワナは生息している。 雨季になれば、水位が大幅に上がり、ジャングル内に水が進入してくる。そうなると彼らは水中林に移動してしまい。追跡不可能になってしまう。よって、釣るのであれば乾季に限る。 龍の釣り方 アロワナはかなり大きな集団で移動している。水上を常に意識している魚なので、水に近づくときは抜き足差し足にこした事はない。 木の陰などに隠れながら忍び寄ろう。あらかじめ忍者の本などを読んで日頃から、忍び寄り方を研究する事をお勧めする。 アロワナは、大変臆病な魚である。一度脅かすとしばらくその場に戻ってこない。が、彼らは恐らく独自の回遊コースがあり、必ず同じ場所に帰って来る。 つまりこれが龍を釣る秘訣となるのである。 運良くアロワナの集団まで忍び寄る事の出来た貴方は、ルアーをキャストする事になるのであるが、この時かしこい貴方はアロワナの群れの中にキャストする様なおばかさんはやらかさないはずだ。 そう、少し離れた木の下などにあたかも虫が落ちたようにさりげなく、あくまでもさりげなく、落としましょう。 すぐさまアロワナの集団が駆けつけてくる。 そこでアクション。早めにチョコチョコ引くとおもわず反射食い。これがパターン1である。 集団が駆けつけたときに全くルアーを動かさないで待つと言う釣り方もある。この場合アロワナはすぐには食いつかず、餌と思われるルアーの周りを警戒しながら回り始める。こうなってくると我慢くらべである。ほんの少し動いたか動かなかったかぐらいのアクションを加えてやる。 これで食い付かなければ、ほおって置くべきである。下手に動かせば、怖がって逃げていく確立が多い。で、飛び付いたなら、一呼吸待って(ここが大事)かなり強めにロッドをあおって、大合わせをくらわせる。 アロワナはフッキングが難しい。 掛かった瞬間にアロワナ独特のクネクネ スネークジャンプで簡単にルアーを外してしまう。一度目で外せなければ二度三度とジャンプを繰り返す。 そのジャンプは普段木の上の虫を取る為に十分鍛えてある為に、アマゾン広しといえども彼にならぶ高いジャンプの跳躍をする魚はいない。 そのジャンプはアロワナ独特の物で、水面に垂直に1メートル近く飛び上がるさまは、まさに昇竜であり、華麗である。 このジャンプに魅せられ、それを見たいが為にアロワナにはまってしまう釣り人がなんと多くいる事か。 引きは他の猛魚に比べるといまいちの感は拭えないが、アロワナ独特の水面を蛇のようにすべる引き、はこの魚固有の物であり、掛かった獲物が水面を波打たせ走るのもまた彼である。 見釣りである事、華麗なジャンプ、水面を波打たせる引き、視覚をも十二分に楽しませてくれる意味では、アロワナ釣りほど興奮するものはない。 さて、1匹掛けてしまうと他の群れは散ってしまうが、心配ご無用。しばらくすると、また同じポイントに帰って来るのである。 以上は残留湖での釣りであるが、ボートで釣っている時に見つければ同じ要領でやればよい。運が良ければ、ルアーが着水するまでに水中からアロワナが飛び出し、ルアーをキャッチというような光景にめぐり合える事もある。 アロワナそのポイントとタックル
ルアー
動かすな、もしくは時々アクション、食い気のあるときは、ドックウオーク可ミノーで攻めるなら、スローリトリーブが基本。 タックル 8〜15 lbまでのライトミドル 、アクションはファーストからミドルテーバーがフッキングしやすい。 シーズン アマゾン流域 9月〜11月 つづく |
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