[惑う:]
惑う
この4年間独りの女に惑った。 彼女との時間を中心にして、仕事も家庭もすべてのことが回っていた。 今、やっと吹っ切れた。 勝手に淀み、苦しみ、悲しみ、恨み、辛いだけの不毛の時間がほとんどであった。 それでも、どうしても彼女から離れることができなかった。 まるで憑かれたような日々であった。 この4年間はいったいなんだったのだろう。