[親子:]

親子

成長するにつれ僕は父を嫌いになっていった。
近くにいるだけで苛立った。
それはオスとしての本能だったのかもしれない。
そんな僕を見て父はきっと哀しかっただろう。
長男の僕が生まれたとき、父は大変喜んだそうだ。
肩車をしていろんな所に連れて行ってくれたことを、
今でもかすかに覚えている。
知らない間に父に似ていく自分に気付く。
顔、頑固さ、しつこさ、笑い方・・・・・
僕は父の理想からはどんどんはずれ、
ついには日本社会からもはずれてしまった。
それでも父は何もいわずに僕を見守っていてくれた。
今、僕に対する、父の優しさ、寛容さ、そして無念を感じる。

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