移民80周年記念レコードはスゴイ!



 
 まず聞く前に、このジャケットの活字が話題になった。

 この手の活字なぜかよく日系人街の看板で見かける。これはほとんど確信に近い想像なのだが、ブラジル人が日本の字を見ると、こう見えるということなのだろう。

 ジャケットの字で言えば、「ブ」と「ラ」は、はじめ同じ物と解釈したが、良く見ると「ラ」の上には一本線があることに気付き、後から書き足した、そして、「シ」の二本線は完全に濁点と同じ物だと解釈した。等など、想像するだけで1時間ぐらい軽く楽しめてしまうのだ。
 
 さて肝心の中身だが、これがまた楽しめる。A面日本語、B面ポルトガル語という構成にこだわったために生み出された、おそらく世界でこれだけではないかというポルトガル語による音頭「八十路音頭」。これがまずこのアルバムの真骨頂だ。

 そして、brasil-ya.comのイメージソングに勝手に決めさせていただいた「1.168.000心」。尾崎豊風日系人ヴォーカリストには泣かされる。1.168.000とはおそらくブラジル日系人の人口なのだろう。ネーミングが記念物らしくて実に良い。

 全体に楽曲は、ロック、クラシック、音頭、サンバと取り揃え、あらゆる年齢層にアピールしようという意気込みが感じられる。また演奏は記念物とは思えないほどしっかりしたものだ。こんな凄いアルバムが廃盤状態とは(マニアとしては実に嬉しいのだが)本当に残念でならない。

 どうしても誰かに聞かせたいので収録曲全10曲の中から、Real Player「八十路音頭」(ポルトガル語版)、「1.168.000心」(日本語版)をご用意いたしました。心置きなく楽しんでください。

 最後に、こんな宝物を机の上にホン投げておいてくれた、文協の小島さん、本当に心から感謝します。
Real Player 5.0 はこちらからどうぞ→


表紙へブラジル、このIPPINへ